Report

2012.04.24 TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

今回のライブのコンセプトは「TM NETWORKのデビュー30周年となる2014年より、2年間(730日)という時間を"タイムマシーン"によって巻き戻して実行される。」です。
随所にコンセプトに沿った演出がなされたライブ&エンターテイメントでした。

■OPENING
SEが流れだし、いよいよライブの始まりです。
中央奥には円形のステージがあり天井近くから円柱に幕がかかっています。
その幕に草原の映像が映し出され、続いて影絵の様に3人の人影が映し出されました。一人は女性・二人は男性。TMのメンバーではなさそうでした。3人はなにか探しているよな仕草です。
次第にステージを覆っていた幕が下りてきて3人の顔が見えました。上空から光が降り注ぎ3人は、上空を指さし何か言っています。そして3人は見えなくなりました。上空は円形に光を発している宇宙船のようでした。そしてその宇宙船から降り注ぐ3本の光にのってTMのメンバーが降りてきました。
そして、ステージ奥からウツと小室さんと木根さんが周りの様子を探りながらステージ中央へやって来ました。
ウツは赤、小室さんは紫、木根さんは青いスーツを纏っていました。

■Fool On The Planet
メンバーが配置についたところでイントロが流れ出しました。
いきなりこれか!演出から言って「1974」かなって思ってたけど外れました。
というか、私の予想はあたったことがないんですけどね。

力強いドラムとシンセのメロディ。そしてウツの伸びやかなボーカル。
待ちに待ったライブの始まりでした。

■ACTION
シンセの音が流れ出し曲が始まります。
今思えば小室さんが色々悩んでいた時期に作られた曲。
ウツが丁寧に歌い上げます。

■永遠のパスポート
軽快なパーカッションが鳴り響き会場が湧き上がります。
この曲ってシングルにもなっていなのに、みんな知っていて人気あるんですよね。
この曲で盛り上がれるのはほんとにTMが好きなFanksだけですね。

■Come on Let's Everybody (Come on Let's Dance+Come on everybody)
シンセのリフがなった瞬間武道館が湧き上がります。
TMの代表的なダンスナンバーで会場が盛り上がります。
最後のリフが終わりリズムだけが残り、そこへ流れてきたのがCome on Let's Danceのイントロでした。そしてそのままサビへ突入。
Come on Let's EverybodyがCome on Let's Danceのリフから生まれたのは有名な話ですが、今回は子から親へという流れでした。
そしてサビが終わると、またCome on Let's Everybodyのサビに戻りました。
Fanksには嬉しい涙モノの演出ですね。

※ この曲名はいかがなものかとも思いますが Official Facebookがこう表現しているのでそのままにしておきます・・・

■Love Train
そして定番のLove Train。

ここまでMCもなく休みもなく流れてきたライブ。非常にテンポのあるライブ。
数日前に風邪で寝込んでしまった私はこの時点でも上着を着たままでした。
ただ、結構体もあったまって着ていたので上着を脱ぎたかったのですが、休みなく続く曲に脱ぐ暇がありませんでした。それくらいテンポがよかったです。

みんなで手を大きく振り上げ会場の一体感も最高潮に達しました。
ただ、この時ウツの動きが鈍く何か違和感を感じました。
なにか、思い通りに行っていないような。

そしてアウトロに入った瞬間、事件は起こりました。
急にシンセの音が小さくなり最後にはすべての音が出なくなってしまいました。
スタッフが小室さんのシンセの周りに集まりチェックを始めます。最終的にTMのメンバーはステージの奥に戻ってしまいましいた。そして会場の照明が付きライブは完全に中断してしまいました。

ざわつき、戸惑う会場。
このままライブが終わってしまうのではないかという不安が観客の間に起こりました。ただ、こんな事で待ちに待ったライブは終わらせない。そんな想いからか会場から手拍子が起こり始めます。それはだんだん大きくなり会場全体を包み込みました。

私もなんとか上着を脱いで汗をふき手拍子に加わります。

そんな時小室さんがシンセのブースに戻ってきてチェックをはじめました。
そして、いけるよ!という仕草と同時にリフが流れ出します。
ウツと木根さんもステージに戻って来ました。

そしてリフはそのまま次曲のイントロへつながります。

※あとで知りましたが、これは演出だったそうです。
トラブルを演出でやってしまうなんて、TMくらいですね。

■Kiss You
ライブ中断の不安から解放され会場は湧き上がります。
そしてウツの動きにキレが戻ってきたように思いました。
それを感じてか会場も盛り上がります。

■GIRL
小室さんがアコースティックギター的な音でキーボードソロを始めます。
とてもシンセで奏でているとは思えないようなギターソロ。
そして聞き慣れたメロディが所々に出てきはじめました。
そのままGirlのイントロへ流れます。
最近のライブではなかなか聞けないこの曲。嬉しい選曲でした。

■Nervous
軽快なブラスの音が鳴り響き前奏が始まります。
こっこっこれは「Nervous」!
会場も意外な選曲に盛り上がります。

この曲、私は生で聴くのは初めてでした。そしてライブビテオでしか観たことがない当時の振りをウツがやってくれました。
それだけで会場は大歓声。

そしてここでMCが入ります。
「2012年、3人でここに立てて、そしてこーんなにもいっぱいの人たちが来てくれて幸せです。そして、この曲が生まれたということは、必然でしょう。皆さんも気に入ってくれると、うれしいです。All Right?」

■I am
新曲 I am のイントロが流れだします。
何回か聞いたことはあるんですけどフルで聴くのは初めてです。
小室さんのコーラスも入りTMらしい曲だと感じました。

そしてまたここでMCが入ります。
「28年の間に地球上では、紛争、自然災害、事件、あらゆる困難が起きてきましたが、そのたびにそれぞれみんなが、勇気を持ちました。この先、起きるであろう困難に、勝利していくために必要なのは、自分たちを信じる心、たった一つの心の勝利で、いいかも。」

■Just One Victory
そして流れだしたのが「Just One Victory」
この曲のノーマルバージョンはライブで聴くの初めてです。
ライブで聞くと乗りやすく、サビの掛け合いが楽しいですね。
ライブで盛り上がる曲だと感じました。
特に最後のサビの掛け合いが秀逸です。

■BEYOND THE TIME
小室さんのキーボードソロが始まります。
そして所々から聞こえてくるメロディはBeyond the timeのイントロ。
情緒的な壮大なアレンジで始まりました。
そしてソロが終わり小室さんが手を上げた瞬間、木根さんのギターが入り前奏が始まりました。
バックのスクリーンにはSF的なCGが流れて雰囲気を演出します。

■Get Wild
そして定番のGET WILDのTKソロ
今回はかなり気合が入っていました。
最近の小室さんがプレイしているドラムの連打的なソロを交えつつ
区切り区切りで爆発と炎の演出。
これだけで会場は大歓声です。
そして最後に何本もの火柱が立ち前奏が始まります。
この時点で会場の盛り上がりは最高潮に達します。

■Wild Heaven
この曲もライブで盛り上がる曲ですね。
会場全体が最高潮のままライブはクライマックスへ

■Be Together
そしてライブでは定番のBe Together。
静かな前奏がはじまり、Fanksが身構えます。
そしてウツの「Welcome to the FANKS!」の掛け声で
会場は盛り上がりはとどまることを知らない渦のように最高潮のままに
会場の観客全体が飛び跳ね腕を振り上げて踊りまくります。

■Self Control
会場の熱気が冷めぬままゆっくりとしたストリングスの音で前奏が始まります。
そして、小室さんの手が振り上がりHand Clapの音と共に前奏が始まります。
そして会場全体が手を振り上げ曲が始まります。
Fanksにとって至福の時。
会場全体が一つになりSELFCONTROLのメロディと共に思いが一つになりました。

そして曲が終わりメッセージがスクリーン上に流れます。

「28年間地球に潜伏して、報告しなくてはいけない最も重要なことは、人間はどんな困難でも乗り越えられる素晴らしい力を持っているということでしょう。They are human」

■Electric Prophet
そしてElectric Prophet。
曲は3コーラス目から始まり会場をやさしく包み込むようにウツが歌い上げます。
「君の School Days 大切な時だよ・・・・」

今回のライブのテーマに沿ったSF的な歌詞が沁みわたります。
そして曲の終わりでステージ上に「ボン!」と火花が上がりました。
ウツがゆっくりとその場所へ向かいます。
そこには封筒があり、中を開けると手紙が出てきました。
小室さんと木根さんもウツのそばに来て手紙を覗き込みます。
そして3人はそのまま何も語らずステージの奥へ。

会場からは「えー?」と教えてくれないの?という不満の声が。

そしてライブの始まりとは逆に3人が空へ登っていく映像とともに幕がステージ下から上がってきます。
そこにはライブの始まりと同じ草原の映像が映しだされていました。
ただ、違う点がひとつありました。

24:00:02:00

24:00:01:00

24:00:00:00

23:59:59:00

23:59:58:00

え?これは?
何のカウントダウン?

会場からも「え!?」と
今度は不安が混じった声が上がりました。

24時間後ということは明日のライブが終わった時に
何かが起こるということ?

この日は長い間待ったライブに参加できた満足感と、カウントダウンの不安で幕を閉じました。

ただ、この日のライブにはみんな満足したのではないでしょうか。
演出・質・テンポどれをとっても今までのライブの中でもトップクラスだったと思います。

4/25につづく。

戻る